つむぎ歯科クリニックTSUMUGI DENTAL CLINIC

WHEN RINSING IS HARD

うがいができない、
そのときの口腔ケア。

うがいができない方の口腔ケアは「水を流す」が使えません。誤嚥を避けながら清掃を続けるための、基本的な考え方と道具選びを整理しました。

INTRODUCTION

「うがいなし」を、
前提に。

うがいは、口腔ケアの最後に汚れと水を吐き出すための大切な動作です。しかし、嚥下機能が低下している方、認知症の方、意識レベルが低下している方では、うがいができない・難しい場面が多くあります。

「うがいができない=口腔ケアができない」ではありません。水を使わない清掃、回収しながらの清掃、体位の工夫——うがいを前提にしない口腔ケアの考え方を整理しました。

監修

歯科医師 桐生 賢太

訪問歯科診療・高齢者歯科・口腔ケア・食支援に関する情報を監修

  1. 01 — POSITIONING

    体位を整える

    座位またはセミファーラー位(30〜45度ギャッジアップ)を基本に。顎を引いた姿勢にし、頭が後ろに反らないよう枕で支えます。仰臥位での清掃は、水分が喉に流れ込みやすく避けたい体位です。

  2. 02 — WATER VOLUME

    水分は最小限に

    歯ブラシは「水を含ませてから絞る」程度に。歯磨剤は基本的に使わない、または洗い流せるタイプを少量に。口腔保湿ジェルを併用すると、乾燥対策と清掃を兼ねられます。

  3. 03 — TOOLS

    道具を選ぶ

    小ヘッド・軟毛の歯ブラシ、スポンジブラシ、口腔ケアウェットティッシュ、指巻きガーゼなど。粘膜の状態に合わせて選びます。吸引器(口腔用)が使える場面では、洗浄液の回収に役立ちます。

  4. 04 — ORDER

    清掃の順序

    奥から手前へ、汚れを口の前方に集める順序で清掃します。集めた汚れは、ガーゼやウェットティッシュで拭き取り回収。一度に全部を完璧にする必要はなく、複数回に分けても構いません。

  5. 05 — ASPIRATION

    誤嚥への配慮

    本人が辛そう、咳が出る、声が湿る——いずれも一旦中断のサインです。誤嚥のリスクが高い方は、専門職(歯科衛生士・看護師)と相談しながらケアを組み立てるのが安全です。

DAILY ROUTINE

日常の手順、
一例として。

状況によって調整は必要ですが、おおまかな手順の参考になれば。

  1. 体位の準備

    座位・セミファーラー位に。顎を軽く引いた姿勢を作る。

  2. 口腔内の湿潤

    乾燥している場合、保湿ジェル等で粘膜を軽く湿らせる。痰や貼り付いた汚れがほぐれやすくなる。

  3. 歯・粘膜の清掃

    歯ブラシで歯と歯肉の境目を、奥から手前へ。スポンジブラシで頬粘膜・口蓋・舌の汚れを除去。

  4. 汚れの回収

    ウェットティッシュやガーゼで、口腔前方に集まった汚れを拭き取る。吸引器が使える場合は併用。

  5. 保湿で仕上げ

    最後に口腔保湿ジェルを塗布。粘膜の乾燥対策と、次回までの細菌繁殖の抑制になる。

WHEN TO PAUSE

中断を考えたい、サイン。

無理に続けるよりも、いったん休む方が安全な場面があります。次のような兆候があれば、中断し、必要なら専門職に相談しましょう。

本記事は、口腔ケア・訪問歯科に関する一般的な情報提供を目的としています。個別の診断・治療方針については、歯科医師または主治医にご相談ください。

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「うがいができない方への口腔ケア、これで良いか不安」——歯科衛生士が訪問でご一緒できます。お気軽にご相談ください。

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