VISIT DENTAL PREPARATION
訪問歯科の初回訪問では、限られた時間でアセスメントから処置までを進めます。準備が整っていると、ご本人もご家族も負担が少なく済みます。
INTRODUCTION
訪問歯科は、ご自宅・施設・病院のベッドサイドに歯科チームが伺う診療形態です。外来診療と違い、現場の環境がそのまま診療スペースになります。「何があると診療がスムーズか」を事前に整えておくと、ご本人の疲労を抑えつつ、必要な処置に集中できます。
本記事では、初回訪問の前に準備しておきたいものを、書類・お口まわり・診療スペース・情報の4つに分けて整理しました。すべて完璧に揃えなくて大丈夫ですが、思いついたものから準備していただけると助かります。
監修
歯科医師 桐生 賢太
訪問歯科診療・高齢者歯科・口腔ケア・食支援に関する情報を監修
01 — DOCUMENTS
健康保険証、介護保険被保険者証、医療証(後期高齢者医療など)、お薬手帳、診療情報提供書(ある方)、介護保険負担割合証。マイナンバーカード保険証の方は、訪問時に持ち主のスマートフォンや端末で確認できる準備があると◎。これらをひとまとめにしておくと、毎回の訪問時もスムーズです。
02 — ORAL ITEMS
普段使っている義歯(入れ歯)、義歯ケース、義歯安定剤、歯ブラシ・歯間ブラシ・スポンジブラシ、保湿ジェル、洗口液、口腔ケアシート。義歯は新旧両方を残してある方も多いので、できる限り全部見せていただけると、調整・新製の判断材料になります。割れている・なくしている等もそのままお伝えください。
03 — SPACE
ベッドのまわり、車いすの方は座位を保てる場所、座位の方は椅子と小さなテーブル。歯科チームの機材(吸引装置・小型機器・トレイ等)を置けるよう、サイドテーブル・コンセント(1〜2口)・ライトのある明るい場所が望ましいです。ペット・小さなお子さま・大きな音がする家電は、診療中は別の部屋にお願いできると安心です。
04 — INFORMATION
主病名と既往歴、現在の服薬(特に抗血栓薬・骨粗鬆症治療薬・糖尿病薬)、最後に歯科を受診した時期、気になっていること、ご本人・ご家族の希望(食事を楽しみたい・痛みをなくしたい等)。一枚のメモにまとめておくと、複数の訪問専門職とも共有しやすくなります。ケアマネジャーがいらっしゃる方は、ケアマネに歯科への情報提供を依頼することも一つの方法です。
VISIT DAY FLOW
所要時間は30分〜1時間ほどが目安です。ご本人の状態に合わせて柔軟に調整します。
歯科医師・歯科衛生士からご挨拶し、ご本人・ご家族から状況を伺います。お薬手帳・診療情報提供書もこの時に共有させていただきます。
歯・歯ぐき・粘膜・舌・義歯の状態を確認します。必要に応じて簡易X線撮影を行うこともあります。所要時間は10〜20分程度。
見立てを共有し、今後の通院回数・処置内容・費用の目安をご説明します。ご質問にお答えしたうえで、次回以降の予定を決めます。
急いで対応すべき処置(清掃・応急処置・義歯の暫定調整など)は、初回でも可能な範囲で対応します。本格的な治療は次回以降で。
本記事は、訪問歯科診療の準備に関する一般的な情報提供を目的としています。準備物・診療の進め方は医療機関により異なります。詳細はご利用予定の歯科医院にお問い合わせください。
CONTACT
「うちの場合、何を準備したらいい?」など、訪問前のご質問もお気軽にどうぞ。訪問日の調整・初回訪問の進め方をご案内します。