つむぎ歯科クリニックTSUMUGI DENTAL CLINIC

ORAL APPLIANCE THERAPY

装着するだけで改善する、
SASのマウスピース療法

就寝時に装着するだけで気道を確保し、いびきや無呼吸を抑える歯科的治療法。CPAPが合わない方、出張・旅行が多い方にも継続しやすい選択肢です。

手術を伴わない治療

マウスピース療法(OAT)
とは。

マウスピース療法(Oral Appliance Therapy / OAT)は、就寝時に専用の口腔内装置を装着することで、下顎をわずかに前方に保持し、気道を物理的に広げる治療法です。これにより、いびきや無呼吸・低呼吸の発生を抑制します。

外科的な手術を伴わず、機械音もなく、持ち運びも容易。軽症〜中等症のSASや、CPAPの装着が難しい方にとって、現実的で続けやすい選択肢として広く採用されています。

  1. 01 — REFERRAL

    医科からの診療情報提供書

    保険診療でマウスピース療法を受けるには、医科でのSAS確定診断と、紹介状(診療情報提供書)が必要です。当院では、地域の医科とも連携しながら治療を進めます。

  2. 02 — EXAMINATION

    口腔内診査・型取り

    虫歯・歯周病・顎関節の状態を確認のうえ、精密な歯型を採取します。装置を安定して装着できる口腔環境かを評価し、必要に応じて事前治療を行います。

  3. 03 — DELIVERY

    装置の完成・装着・調整

    型取りから約2〜3週間で装置が完成します。装着感を確認し、下顎の前方位を少しずつ調整しながら、最も効果的かつ無理のないポジションを探っていきます。

  4. 04 — FOLLOW UP

    定期検診とフォローアップ

    装置は経年的にすり減るため、定期的な調整が必要です。いびき・日中の眠気の改善度合いを医科と共有しながら、長期的に治療を続けます。

TYPES & INSURANCE

装置の種類と
保険適用について。

SAS治療用のマウスピースは、上下一体型と上下分離型に大別されます。保険適用の可否は、医科の診断書と装置の種類により異なります。

種類 特徴 保険適用
上下一体型構造がシンプルで安価。下顎の可動性がないため、違和感を覚える場合も。
上下分離型装着したまま会話や水分摂取が可能。下顎位置の微調整がしやすく、効果も高い。
(一部自費)

※ 保険適用の場合、3割負担で1〜1.5万円程度が目安。自費の場合は10〜15万円程度。詳細はカウンセリング時にご案内します。

なぜ、マウスピースで
SASが改善するのか。

閉塞性SAS(OSA)の本質は、仰向けに寝たとき、舌や軟口蓋が重力で喉の奥に落ち込み、上気道が物理的に塞がることにあります。気道の狭窄部位の多くは、舌根のあたり——つまり下顎骨と直接つながる「舌の根元」が問題になります。

マウスピース療法(OA / Oral Appliance)は、ここに着目したシンプルな仕組みです。下顎を上顎に対し5〜8mm前方に保持することで、舌根も連動して前方へ引き出され、喉の奥にスペースが生まれる——気道断面積が広がるため、空気が通りやすくなり、いびきと無呼吸が抑えられるのです。

研究では、適切に調整されたOAによりAHIが平均50〜60%低下、いびきの音圧は装着初日から半減する例も多く報告されています。電気も要らず、機械音もなく、ただ装着して眠るだけで気道が確保される——シンプルだからこそ続けやすい治療法です。

舌の根元を、
そっと前へ。
それだけで気道は広がり、夜の呼吸は静かに戻ります。
  1. 01 — ONE-PIECE

    上下一体型(ワンピース型)

    上下の歯が一体構造で結合され、下顎位置が固定されるタイプ。構造がシンプルで丈夫、保険適用の標準デザイン。一方、就寝中に口を開けにくく、寝返り時の違和感が出やすい場合もあります。重症度が高くない方の標準選択。

  2. 02 — TWO-PIECE

    上下分離型(ツーピース型)

    上下が独立した装置をネジやリンクで連結したタイプ。下顎前方位の微調整がしやすく、装着したまま会話・水分摂取が可能。装着感が軽く、歯ぎしりや顎関節への負担も分散されますが、保険適用外(自費)となる場合があります。

  3. 03 — CUSTOM-MADE

    カスタムメイド(歯科作製)

    歯科医院で精密な歯型を採り、技工所で患者様専用に作製。適合精度が高く、効果と継続率も最大化される標準的な作製方法。医科の診断書があれば保険適用で約1〜1.5万円(3割負担)。当院のすべての治療はこのカスタム作製です。

  4. 04 — OVER-THE-COUNTER

    市販品(簡易型)

    通販等で入手できる「煮込んで歯型を取る」タイプ。安価(数千円)ですが、適合が悪く、顎関節症・噛み合わせ異常を引き起こすリスクがあります。SAS治療として推奨されることはなく、当院では使用を控えるようご案内しています。

OA vs CPAP

CPAPとの、
メリット・デメリット比較。

どちらが優れているかではなく、「どちらが続けられるか」が治療成功の鍵です。重症度・生活スタイル・好みで使い分けます。

比較項目 マウスピース(OA) CPAP
適応重症度軽症〜中等症中等症〜重症
サイズ・携帯性手のひらサイズ本体+ホース+マスク
電源の要否不要必要
装着感・違和感軽い・慣れやすいマスク・空気圧の違和感
長期継続率約80%約50%
月額費用感初期のみ月額レンタル
出張・旅行容易荷物がかさばる

※ OAは軽症〜中等症の第一選択。重症例ではCPAPが標準ですが、CPAP不耐の場合や出張時の併用としてOAが選ばれます。

  1. 01 — 装着初日〜3日目

    日中30分→1時間→2時間と、徐々に装着時間を延ばします。違和感や唾液の分泌増加は正常な反応。就寝時の装着は3日目以降からで構いません。

  2. 02 — 1〜2週目

    就寝時の装着を試みます。最初は朝方に外していても問題ありません。「いびきが減った」「朝の頭痛が軽くなった」などの変化を感じ始める時期です。

  3. 03 — 3〜4週目(再調整)

    再診で下顎前方位を1〜2mm単位で微調整。効果が十分でなければさらに前方へ、顎関節に違和感があれば後方へ——最適なポジションを探ります。

  4. 04 — 1〜2ヶ月目(定常運用)

    毎晩装着が習慣化し、日中の眠気や起床時の頭痛の改善を実感される時期。医科への治療効果報告のため、再度簡易検査で効果を数値化することもあります。

CARE & LIFESPAN

メンテナンスと
装置の寿命。

装置は「作って終わり」ではありません。毎日のお手入れと定期検診で、効果と耐久性が長持ちします。

  1. 毎朝のお手入れ

    起床後すぐ、流水で洗い、専用ブラシまたは柔らかい歯ブラシで内外を清掃。歯磨き粉は研磨剤で表面を傷めるため使用しません。週に1〜2回は入れ歯洗浄剤で除菌。

  2. 保管方法

    乾燥させすぎず、湿らせたケースに保管。直射日光・暖房の風・お湯(60度以上)は変形の原因。ペットの手の届かない場所に保管してください。

  3. 3〜6ヶ月ごとの定期検診

    装置の摩耗・変形、噛み合わせの変化、口腔内(虫歯・歯周病)の状態を確認。下顎位の再調整、必要なら治療効果の再評価のため簡易検査も。

  4. 装置の寿命

    使用頻度や歯ぎしりの強さにより3〜5年が目安。割れ・変形・嵌合の悪化が出てきたら再作製のサイン。歯並びの変化や歯科治療(被せ物・抜歯)でも再作製が必要になることがあります。

EVIDENCE

研究で見る、マウスピース療法

口腔内装置(OA)によるSAS治療について、国内外で報告されている治療効果・継続性に関するデータをご紹介します。

約50〜70%

軽中等度SASでのAHI改善率

適切に調整された口腔内装置(OA)を装着した軽症〜中等症SAS患者における、AHI低下率の代表的な報告値です。

出典: Sutherland K et al., 2014 (Sleep)

約90%

患者の継続使用率(CPAP比較)

口腔内装置の1年継続率の代表値(CPAPでは約50%とされる)。装着感の軽さ・携帯性が継続のしやすさに寄与します。

出典: 口腔内装置満足度調査

6〜10mm

推奨される下顎前方移動量

口腔内装置(OA)を作製・調整する際の、標準的な下顎前方位の設定範囲。最大開口量の50〜70%に相当します。

出典: OA調整ガイドライン

3〜6ヶ月

マウスピース効果安定までの期間

初期装着から下顎前方位の微調整を繰り返し、最適な治療効果が安定するまでの一般的な期間。個人差があります。

出典: 装置調整プロトコル

※ 一般的な研究データであり、個別の効果や成功を保証するものではありません。

CONTACT

まずは、お気軽にご相談ください

マウスピース療法のご相談、医科からの紹介状をお持ちの方も、これから検査をご検討の方もお気軽にどうぞ。

睡眠歯科専用ダイヤル

049-298-3203

平日・土日 10:00–18:00 / 祝日休診