つむぎ歯科クリニックTSUMUGI DENTAL CLINIC
神経を残す根管治療

SAVE THE NERVE

神経を残す根管治療、
できるだけ抜かない選択。

歯の神経は、いちど抜くと二度と戻りません。マイクロスコープとMTAを使った精密治療で「抜かない選択」を増やす——当院の根管治療をご紹介します。

神経を抜くことのデメリット

「神経を抜く」は、
軽い選択ではありません。

むし歯が深く進行すると、歯の神経まで達することがあります。多くの歯科医院では、その場合「神経を抜く(抜髄)」のが標準的な処置です。しかし——神経を抜いた歯は、いずれ脆くなり、根の先に病巣ができ、最終的に抜歯となることが少なくありません。

当院では、できる限り「神経を残す」ことを治療の第一選択肢にしています。マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)とMTAセメントを駆使した精密な治療で、これまで抜髄しか選択肢のなかった症例を救えるケースが増えています。

このコラムでは、神経を残す意義、残せるケース・残せないケースの判断、当院の治療プロセスをご説明します。

COLUMN INDEX

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神経の役割は、
「痛み」だけではない。

歯の神経(歯髄)は、歯の中心にある柔らかい組織で、神経線維だけでなく血管・リンパ管・象牙質をつくる細胞などを含む「歯の生命組織」です。

歯髄の主な役割は4つ。①痛みのセンサー(むし歯や外傷の警告)、②栄養供給(象牙質の維持)、③免疫防御(細菌侵入への抵抗)、④象牙質形成(第二象牙質をつくり歯を強くする)。

これらを失うと、歯は「枯れ枝」のような状態になります。栄養が届かず、徐々に脆くなり、噛む力に耐えられなくなる。痛みを感じないため、新たなむし歯や歯根破折に気づくのが遅れる。神経を残せるかどうかは、その歯の寿命を10年単位で左右する選択なのです。

歯髄は「歯の生命」。
失った歯は、二度と戻りません。
——だからこそ、抜く前に「残せないか」を尽くす。
  1. 01 — VITAL

    残せるケース:歯髄に活力がある

    むし歯が神経に近いが、まだ歯髄が健全な「可逆性歯髄炎」の段階。冷たいものへの一過性のしみだけで、自発痛がない症例は、神経を残せる可能性が高いです。

  2. 02 — PULP CAPPING

    条件付きで残せる:露髄したケース

    むし歯除去中に神経が一部露出(露髄)した場合でも、MTAセメントを用いた「直接覆髄」で残せることがあります。露出範囲が小さく、出血のコントロールができる症例が対象です。

  3. 03 — PARTIAL

    部分的に残せる:断髄

    歯髄の一部のみが炎症を起こしている場合、「部分断髄」「生活歯髄切断」を選択。MTAで処置することで、根管内の神経の一部を残せます。

  4. 04 — NECROTIC

    残せないケース:歯髄が死んでいる

    自発痛や強い夜間痛、歯髄壊死、根尖病巣を伴う症例は「不可逆性歯髄炎/壊死」の状態。神経を残すことはできず、抜髄または感染根管治療を行います。

  1. 01 — MICROSCOPE

    マイクロスコープ

    歯科用顕微鏡で患部を最大20倍に拡大。肉眼では見えない根管の入口・破折線・残った感染源を視認し、的確に処置します。根管治療の精度を飛躍的に高める基盤技術です。

  2. 02 — MTA

    MTAセメント

    高い封鎖性と生体親和性を持つ歯科材料。神経保護(覆髄)や根管充填、穿孔修復などに使用。これまで抜髄しか選択肢のなかった症例で「神経を残す」を可能にしました。

  3. 03 — RUBBER DAM

    ラバーダム防湿

    治療する歯だけを露出させるゴムシート。唾液・呼気からの細菌侵入を防ぎ、根管治療の成功率を大幅に高めます。当院では精密治療時に標準で使用しています。

  4. 04 — CBCT

    歯科用CT(CBCT)

    3次元で根管形態・病巣の広がり・歯根破折を診断。複雑な根管を持つ大臼歯や再治療症例で特に威力を発揮します。レントゲンでは見えない情報を可視化します。

TREATMENT FLOW

治療の流れ

精密根管治療は、通常 2〜4 回の通院で完了します。神経を残す治療は1回完結のケースもあります。当院での標準的な流れをご紹介します。

  1. STEP 01 — 精密診査・診断

    症状の経過、レントゲン、必要に応じCT撮影。歯髄の生死、根管形態、病巣の有無を立体的に把握します。治療方針(神経を残すか/抜くか)を決定します。

  2. STEP 02 — 麻酔・ラバーダム装着

    表面麻酔から始める段階的な麻酔で、痛みを最小化。ラバーダムを装着し、無菌的環境を整えてから治療開始します。

  3. STEP 03 — むし歯除去・歯髄処置

    マイクロスコープ下で慎重にむし歯を除去。歯髄が露出した場合は、状態を見て覆髄(MTA)または抜髄を選択します。

  4. STEP 04 — MTA封鎖・仮封

    神経を残す症例ではMTAで封鎖。抜髄症例では根管内を洗浄・消毒し、無菌的に充填材を詰めます。

  5. STEP 05 — 最終的な被せ物・経過観察

    数週間の経過観察後、症状がないことを確認し、最終的な詰め物・被せ物を装着。1ヶ月後・6ヶ月後・1年後にレントゲンで経過確認します。

FAQ

よくあるご質問

  1. Q. 神経を残す治療は、保険適用ですか?

    マイクロスコープ・MTAを使用した精密根管治療は自由診療となるケースが多いです。症例により保険適用範囲内でできる治療もありますので、初回診査時に費用も含めてご説明します。

  2. Q. 神経を残した歯は、その後どうなりますか?

    経過観察で症状が出なければ、通常通りの歯と同じように機能します。ただし、稀に後から神経が壊死する場合があるため、6ヶ月〜1年ごとのレントゲン確認をおすすめしています。

  3. Q. 他院で「抜髄が必要」と言われた歯も残せますか?

    セカンドオピニオンとしてのご相談を歓迎します。精密診査(CT・マイクロスコープ)で再評価し、残せる可能性があればご提案します。残せない場合も、その理由を丁寧にご説明します。

  4. Q. 治療中の痛みはどのくらいですか?

    表面麻酔から段階的に行う麻酔で、ほとんど痛みを感じずに治療できます。治療後、1〜2日鈍い痛みが残ることがありますが、通常は鎮痛剤でコントロール可能です。

  5. Q. 再治療(リトリートメント)にも対応していますか?

    対応しています。過去の根管治療で症状が再発したケースでも、マイクロスコープとCTを駆使した精密な再治療が可能です。難症例では大学病院との連携も行います。

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