JAW PAIN / TMD
「口を開けると痛い」「カクカク音がする」「朝起きるとあごがだるい」——顎関節症は、噛み合わせ・歯ぎしり・ストレスなど複数の要因が絡む病気です。
あごのトラブル
顎関節症は、20〜40代の女性に多い病気とされていますが、性別・年齢を問わず誰でも罹る可能性があります。「口を開けるとあごの関節がカクッと鳴る」程度の軽症から、「口が指1本分しか開かない」「食事ができない」レベルの重症まで、症状は様々です。
原因は、噛み合わせの不調・歯ぎしり/食いしばり・ストレス・姿勢の悪さ・外傷など複合的です。一つひとつ要因を丁寧に検討し、保存的治療(スプリント・生活指導)を中心に対応します。
01 — BRUXISM
就寝中の歯ぎしり、日中の食いしばり(クレンチング)が、顎関節と筋肉に過剰な負担をかけます。本人が気づいていないケースも多いです。
02 — OCCLUSION
奥歯のかぶせ物が高い、歯並びが悪い、片側だけで噛む習慣など、噛み合わせのアンバランスが顎関節への負担を生みます。
03 — STRESS
ストレスは筋緊張を高め、無意識の食いしばりにつながります。仕事・育児・受験など、ストレス要因が増えた時期に発症するケースが多いです。
04 — POSTURE
スマホ・PCを長時間使う姿勢、頬杖、うつ伏せ寝などが、顎関節に偏った負担をかけます。日常の姿勢の見直しが治療の一部です。
05 — TRAUMA
あごへの強打、転倒、大きなあくび、長時間の歯科治療などをきっかけに発症することがあります。
SELF CHECK
2つ以上当てはまる方は、顎関節症の可能性があります。早めにご相談ください。
口を開けるとあごが痛い
口が大きく開かない(指3本が縦に入らない)
あごを動かすと「カクッ」「ジャリッ」と音がする
朝起きるとあごや頬がだるい・疲れている
家族から歯ぎしりを指摘されたことがある
頭痛・肩こりが慢性的にある
硬いものを噛むとあごが疲れる
片側だけで噛む癖がある
痛みの場所、開口量、関節音の有無、生活習慣などを丁寧に伺います。歯ぎしりの痕跡を口腔内から確認します。
パノラマレントゲンで顎関節と歯列の状態を確認します。重症が疑われる場合はMRI検査をご紹介することもあります。
食いしばりへの気づき、大きな口開けの回避、頬杖・うつ伏せ寝の改善など、日常の習慣を見直します。
就寝時に装着するマウスピース(スプリント)を作製します。歯ぎしりによる力を分散し、顎関節と筋肉の負担を減らします。保険適用です。
症状の改善を確認しながら、必要に応じて噛み合わせの調整、補綴物のやりかえなどの根本治療に移行します。
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顎関節症は、口腔外科の領域で対応します。重症例は、連携先の大学病院をご紹介することもあります。
FAQ
A. 多くのケースで保存的治療(スプリント・生活指導)で症状が改善します。完治というより、症状を管理し付き合っていく病気の側面もあります。早期治療ほど改善が早い傾向です。
A. はい、就寝時の継続装着が基本です。慣れるまで違和感がありますが、1〜2週間でほとんどの方が慣れます。装着後の経過は、再診で確認します。
A. ほとんどの方は手術なしで改善します。当院では保存的治療を優先します。手術が必要なほど重症な場合は、大学病院・口腔外科の専門医をご紹介します。
A. 顎関節症の原因が明らかに噛み合わせの場合は、矯正治療を検討することもあります。ただし、矯正は時間と費用がかかるため、保存的治療を優先し、必要性を慎重に判断します。
A. はい、保険適用です。3割負担で 5,000〜7,000円程度(検査料・調整料込み)です。
EVIDENCE
顎関節症は多くの方に見られる症状であり、多くの症例で保存療法による改善が報告されています。以下は学会ガイドライン等で公表されているデータの一例です。
約20-30%
顎関節症状の有病率
顎関節に関連する症状を有する成人は20〜30%程度と報告されています。受診に至らない潜在症例も多く含まれるとされています。
出典: 日本顎関節学会 報告
80%
スプリント療法での改善率
スプリント(マウスピース)療法を含む保存療法では、約8割の症例で症状の改善が見られると報告されています。生活習慣の見直しとの併用が推奨されるとされています。
出典: 顎関節症診療ガイドライン
3-6ヶ月
保存療法での改善期間目安
保存療法では3〜6ヶ月の継続管理で症状改善が見られるケースが多いと報告されています。経過観察と段階的アプローチが推奨されるとされています。
出典: 顎関節症診療ガイドライン
5-10%
手術適応となる重症例
顎関節症のうち手術適応となる重症例はおよそ5〜10%と報告されています。多くのケースで保存療法が第一選択とされています。
出典: 顎関節症診療ガイドライン
※ 一般的な研究データであり、個別の効果や成功を保証するものではありません。実際の経過は症例ごとに異なります。
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早期治療ほど、改善が早い病気です。「気のせいかも」と思わず、ぜひ一度ご相談ください。